ヤス サッカースクール/FCトッカーノU-12、U-15 保護者の皆様、選手のみんなへ
前略
本来なら口頭でお伝えすべきところ、お便りにて失礼いたします。
すでに報道等でご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、私、三浦泰年は11月28日、かねてより監督就任要請を受けていたJ2リーグ・ギラヴァンツ北九州と合意に達し、2011年より5年ぶりにJリーグの舞台に復帰することになりました。
早いもので、ヤスサッカースクールの立ち上げから今年で9年、FCトッカーノは、ジュニアチーム立ち上げから7年の月日が流れました。その間、皆様にご協力いただきながら、いろんなチャレンジを続けてきた日々はとても充実したものであり、僕自身も指導者の立場でありながら、多くのことを学ばせていただくことが出来ました。そうした日々も、僕のサッカー人生においてかけがえのない時間であることは間違いないのですが、一方で『指導』に対する欲はどんどん高まり、同時に、かねてからの僕の夢の1つであった『Jリーグの監督』という仕事にチャレンジしたいという気持ちもより強くなりました。その想いと、ギラヴァンツ北九州の野望が一致した中で、今回の決断に至った次第です。
この決断によって私は東京を離れることになりますが、だからといって、これまでヤスサッカースクール、FCトッカーノとして取り組んで来たこと、育成方針がブレることはありません。私が抜けることで来年度は新体制でクラブを運営していくことになりますが、今後もこれまで同様、しっかりとした理念を掲げて強化に取り組み、より選手のみなさんのモチベーションが高まり、サッカーを愛する気持ちが何倍もに膨らむような『心』のあるクラブに成長させることができるよう、尽力してまいります。
ただし、実際にサッカーをプレーするのは、選手諸君であり、保護者の皆さんでもスタッフでもありません。だからこそ、選手諸君には『今』を大切に、努力を続けてほしいと思っています。『ゴールデンエイジ』と呼ばれる8〜13才という年齢は、もっとも成長する時期だと言われています。また、中学年代でのサッカーへの取り組み、関わりが、その後の人生の礎になることも間違いありません。だからこそ『今』、その年代を生きる選手諸君には、素直な心でサッカーに向き合い、それぞれが掲げる『目標』を追究し続けて欲しいと思います。
みんなが同じゴールにたどり着かなくてもいい。というより、それぞれの『ゴール』は違って当然です。ただ、自分が思う『ゴール』に向かって、努力を惜しまない自分であって欲しい。そのために、たくさんの人たちと出会い、その声に耳を傾け、努力をしてください。そうすれば、きっとたくさんの『運』を引き寄せられると、私は信じています。
ヤスサッカースクールとFCトッカーノは私の家族であり、誇りです。スタッフから報告を受けるみんなの様子を私自身の力にしながら、私自身も新しい挑戦に勇気を持って取り組みたいと思います。
また会える日を楽しみに。BOA SORTE!!
2010年11月30日 三浦泰年
テクニカルアドバイザー 三浦泰年について
1980年代から、日本リーグおよびJリーグで主力プレーヤーとして活躍。実弟・三浦知良(カズ)選手と共に兄弟で日本サッカー界の人気を支えた。
現役引退後は、Jリーグ・ヴィッセル神戸のゼネラルマネージャーに就任、ギラヴァンツ北九州監督、東京ヴェルディ監督、タイリーグ・チェンマイFC監督、カターレ富山監督、鹿児島ユナイテッドFC監督、ブラジル・ソコーロSC U-20監督、鈴鹿ポイントゲッターズ監督兼GMなど、国内外のプロリーグの監督を歴任、テレビや雑誌等様々なメディアでのサッカー解説や全国のスクールやイベントでの講演会、また自らが持つクラブチームでの指導など、後進の育成のために現場を奔走している。